RestaurantのHalal認定
残念ながら日本に於いては、Vegan Restaurant、Vegetarian Restaurantで一定の要件に該当するものを除いては、Restaurant、仕出し業者、ラーメン店などの業者、牛丼チェーン店等々、その場で食事を提供する業態に対してはHalalの認定は行うことが出来ません。
何故ならば、そういった業態に対してのHalalの認定は常にそのRestaurantに対してHalal検査官が出入りをし、仕入れの肉類や調味料等がHalalの規定に従ったものであるかどうかを定期的に検査する必要があるからです。
Restaurantやケータリング、仕出し業者などでは仕入れルートが時々変更されますから。また調理人も時々変わりますので、常にそういう変化があれば当Halal Food Authorityの検査官が赴いてもう一度検査をゼロからやり直さなくてはなりません。
現在に於いてはLondonから検査官がそのように日本に頻繁に来ることは出来ませんので、日本に於けるRestaurant、ケータリング、仕出し業者、ラーメン店、天ぷら屋、パン屋さん、お弁当、おにぎり屋さんなどに対してはHalalの認定は行えないことになります。
いずれ近い将来日本にもHalal Food Authorityの常任検査官が駐在するようになれば、その段階ではRestaurant、仕出し業者、ケータリング、パン屋さんなどにHalal認定を行えるようになりますが、それまでの間は以上のような理由から、このような業態に対してはHalal認定は行うことは出来ません。
従ってConfectionary、Sweets、Chocolate、洋菓子、和菓子、Bakery、パン屋さんなど人間が口にするものをその場で作って提供する業者、例えば百貨店の地下食料品店街などの個々の惣菜などについても日本では認定を行うことが出来ません。
唯一工場で作られる冷凍食品、Juice類、Ketchup、缶詰食品、Peanut butter、Jamなどについては認定を行うことは出来ますし、また缶詰食品についても認定を行うことは出来ます。
またSupplement、医薬品、化粧品についても日本でHalalの認定を行うことは出来ます。
要するに、あくまでも工場で作られるものについては認定を行うことが出来ます。しかし調理場で調理してすぐに食べられるようにして提供するRestaurant、仕出し業者、総菜業者、お弁当屋、パン屋さんなどについては上記の理由から認定を行うことは出来ません。
但し、Vegetarian Restaurantについては当Halal Food Authorityが認定を行うことはできます。
Vegetarian Restaurantと言いましても、完全Vegetarian Restaurantから魚貝類を扱うVegetarian Restaurantまで色々ありますが、我々Halal Food Authorityが日本で認定できるVegetarian Restaurantは次のものに限定されます。
- １．完全Vegetarian Restaurant、いわゆるVegan Restaurant
- ２．魚貝類を一切使わないVegetarian Restaurant
- ３．魚貝類を使うが、その魚貝類が天然のものである場合
- ４．加工されていない牛乳を使うVegetarian Restaurant
- ５．100％NaturalButterを使うVegetarian Restaurant
- ６．Alcoholを一切出さないVegetarian Restaurant、Alcoholを一切使わないVegetarian Restaurant。
「みりん」や下ごしらえの日本酒については別途ご相談となります。
「みりん」や下ごしらえの日本酒を使われる場合にはその料理についてはHalalの認定は出来ませんが、「みりん」や下ごしらえの日本酒を使わないようにしていただければMenuに「Alcoholを一切使っていないHalal Food」という記載をしてもらい認定することは可能です。
また、Restaurantの厨房に於いて「みりん」や日本酒のBottleは、置く場所についても検査官の指示に従ってもらうことがあります。 - ７．仕入れRoute、仕入れ業者、仕入れ業者の処理場に於いていかなる場合に於いても豚、豚由来の食材との接触がないこと。
- ８．添加物に於いても一切の豚、その他の動物由来のものが含まれないこと。
- ９．Halal Food Authorityの予告なしの立入検査を受け入れるものであること。
以上の９つに限定されます。
マーガリンを使うVegetarian Restaurantあるいは牛脂、豚脂を使うVegetarian Restaurantは食材として野菜だけを使う場合であっても認定の対象にはなりません。
IslamではAlcoholは厳禁ですので、調理の素材としてAlcohol ＝ 日本酒を使うことも許されていません。
例えば、酒粕。自然発酵のものであっても認定の対象外となります。例えば甘酒を出すVegetarian Restaurant も認定できません。
無論、お酒そのものをお客様に出すRestaurantも、認定対象外です。