Halalの意味

Halalとは文字通りの意味は「許されている」とか「合法的である」という意味ですが、IslamのShariahに基づきその認定を行うものです。
Halalの反対語はHalamで、その意味は「違法な」とか「許されていない」という意味になります。Arabic語でもHalal は「許されている」という意味です。
Arabic語はKoranの言葉であり、Allahの神に基づくIslamの聖なる予言者のもと、全世界のMuslimがそれに従うものであります。

例えば肉類がHalalである為には、どういう動物の肉か、どういう鳥類の肉かというだけではなく、その屠殺方法から食肉加工の全ての過程に於いてZibahに従っていなくてはなりません。
この意味に於いてJudaismのKosherの規定と全く同じApproachをしている訳です。

ZibihahあるいはZibah によれば、屠殺される動物は屠殺の瞬間まで生きていなければならない。
Muslimのみが屠殺することを許される。
瀉血は完璧に為されなくてはならない。屠殺方法についても一定の条件がある。

ところで皆さんご存じのように、Islam教でもJudaismでも豚はそのものが禁止されていますから、屠殺自体が行われる場所が完璧に豚、あるいは豚肉そのものと切り離されていなくてはなりません。

例えば、豚を屠殺した同じ場所でHalal上許されている動物を屠殺することはあってはならないのです。
また、Islam教では屠殺される動物と言えども、屠殺の瞬間までは普通に食物を与えられ水を与えられていなければならない、と規定されています。

また屠殺される動物が自分の仲間の動物が屠殺される現場を目視できるような状況であってはならない。
これは屠殺される動物に恐怖を与えないようにするというIslam教の考えです。
屠殺に使われるKnifeは切り落とされる動物の首の幅の４倍の長さを持っていなければならず、そのKnifeは完全に研ぎ澄まされ、極めて鋭利になっていなければならないとされています。
そして、屠殺者及び屠殺される動物はMeccaの方向を向いていなければならないとされています。
また屠殺は一撃で為されなければならず、何度か傷をつける方法で為されてはならないとされています。

Halalが何故今注目されているのか？

Halalが何故今注目されているのかと申しますと、イスラムの人口は世界の30％に近く、約20億人に上ります。単純に計算するとHalal食品の市場規模は400兆円とも言われます。

実は日本に於けるHalal食事はイスラム圏からの留学生の増加と共に主だった各大学でHalal Menu（＊）という形で既に現実化しています。例えば京都大学や立命館大学の学食ではHalal Menuを出しています。

原則としてイスラム法（シャリア法）の定めに従っているものをHalalと言い、それ以外のものをHaramと言います。HaramとはHalalでないということです。

豚肉でなければ全てHalalかというとそうではありません。豚肉以外の肉であってもシャリア法（イスラム法）に従って処理されたものでなくてはならないのです。

この処理されたものというのが実は非常に広い概念で、製造ライン、保管、運送、展示、販売ケースの全てに於いてシャリア法の定めに則っていなければならないのです。

豚が禁止されるということは実はHalalでは徹底しており、豚の脂を使った乳化剤、豚の脂を使った乳製品、豚の脂を使った乳飲料、調味料、ラード、豚の皮から抽出されたゼラチンを使ったゼリーやヨーグルト、豚の皮から抽出されたコラーゲンを使ったサプリメントや化粧品、あるいは豚の肝臓から精製された酵素を含む医薬品なども全て禁止されます。

では牛の解体、食肉処理は日本人がやっても良いのかというと、これも駄目です。解体、食肉処理も当然認証を受けたムスリムのみが行わなければなりません。

そして、そうした食肉処理をした牛肉をキチンとパッケージして段ボール箱に入れたものの運送は、ならば日本人がやっても良いのかということですが、それは構わないのですが、豚肉と混載したりすることは出来ません。Halal食品の専用車を使うことが要求されています。

そして調理場、キッチン、台所は完全に独立しなくてはならないのです。調理器具をアルコールで消毒するなどは厳禁です。何故ならばアルコールが禁止されているからです。

では販売、展示に於いてHalalでないものとHalalとを同時に展示して販売することは出来るかということですが、それは可能ですがHalal棚とHalalでない棚とは区別しなればならないのです。

例えばSuper MarketなどでもカートはHalal専用のカートでなくてはなりません。

各国のHalal認定機関は相互に提携しており、Halalの世界標準化が進んでいる。

＊（ご注意）　この点についてはQ&Aを参照して下さい。